78 歳の女性。乳癌治療中。見えづらさを主訴に来院した。前眼部、中間透光体および…
78 歳の女性。乳癌治療中。見えづらさを主訴に来院した。前眼部、中間透光体および眼底に異常を認めない。MRI の結果(別冊No. 11)を別に示す。この患者の視野異常はどれか。
- ⑴ 求心性視野狭窄求心性視野狭窄は網膜色素変性や末期緑内障などでみられ、脳の片側病変では典型ではありません。
- ⑵ 水平半盲水平半盲は虚血性視神経症などでみられ、視交叉後方の病変では生じません。
- ⑶ 接合部暗点接合部暗点は視神経と視交叉の接合部の病変で生じます。
- ⑷ 左同名半盲右側の視交叉より後方の病変で、両眼の左側の視野が欠ける左同名半盲が生じます。
- ⑸ 両耳側半盲両耳側半盲は下垂体腺腫など視交叉中央部の病変で生じます。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。乳癌の治療中で、前眼部から眼底までに異常がない高齢女性の見えづらさは、脳転移など視交叉より後方の視覚伝導路の病変を考えます。MRIで右側の後頭葉など右の視放線から視覚中枢にかけての病変が示されていると考えられ、両眼の左側の視野が欠ける左同名半盲が生じます。両耳側半盲は視交叉、接合部暗点は視神経と視交叉の接合部、水平半盲は虚血性視神経症など、求心性視野狭窄は網膜色素変性などの病変で起こります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp220421-10.html)を加工して作成