61 歳の男性。パソコン作業中に片目ずつ閉じて画面を見たところ、右眼で見たときに…
61 歳の男性。パソコン作業中に片目ずつ閉じて画面を見たところ、右眼で見たときに細い線が歪んで見えたため受診した。視力は右0.4(0.6×-0.50D ○ cyl-1.25D 10°)、左1.2(1.2×+0.50D)であった。M-CHARTS で右眼のみ水平線と垂直線にそれぞれ0.2°の歪視を認めた。右眼OCT の結果(別冊No. 10)を別に示す。考えられる疾患はどれか。
- ⑴ 黄斑円孔変視と視力低下を伴い、OCTで中心窩の全層欠損がみられる黄斑円孔が考えられます。
- ⑵ 網膜分離症網膜分離症はOCTで網膜層間の分離を示し、全層の欠損はみられません。
- ⑶ 囊胞様黄斑浮腫嚢胞様黄斑浮腫はOCTで網膜内の嚢胞状の腔を示します。
- ⑷ 裂孔原性網膜剝離裂孔原性網膜剝離は周辺部の裂孔から網膜が剝離するもので、視野欠損を伴います。
- ⑸ 中心性漿液性脈絡網膜症中心性漿液性脈絡網膜症はOCTで網膜下液を示し、中年男性に多い疾患です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。中高年で片眼の変視(細い線のゆがみ)と視力低下を自覚し、M-CHARTSで歪視が検出されていることから、黄斑部の器質的疾患が考えられます。OCTで中心窩に網膜全層の欠損がみられる所見は黄斑円孔で、60歳代の女性に多い疾患です。網膜分離症は網膜内層の分離、嚢胞様黄斑浮腫は網膜内の嚢胞状の腔、中心性漿液性脈絡網膜症は網膜下液、裂孔原性網膜剝離は周辺部の裂孔からの網膜剝離で、OCT所見が異なります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp220421-10.html)を加工して作成