6歳の女児。就学時健康診断で右眼の視力障害を指摘され受診した。視力右0.03(0…
6歳の女児。就学時健康診断で右眼の視力障害を指摘され受診した。視力右0.03(0.2×-6.00D)、左1.0(1.2×+0.50D)。眼圧は左右ともに12 mmHg である。前眼部および中間透光体に特記すべき所見を認めない。眼底写真(別冊No. 12A)及びOCT(別冊No. 12B)を別に示す。考えられるのはどれか。
- ⑴ 網膜剝離網膜剝離では網膜の隆起やOCTで網膜下液がみられ、本例とは合いません。
- ⑵ 網膜芽細胞腫網膜芽細胞腫は乳幼児の白色瞳孔で発見されることが多い腫瘍です。
- ⑶ 網膜色素変性網膜色素変性は両眼性で夜盲と骨小体様色素沈着を示します。
- ⑷ 網膜動脈閉塞症網膜動脈閉塞症は急激な視力低下を起こし、小児の健診発見例には合いません。
- ⑸ 網膜有髄神経線維片眼の強度近視と弱視を伴う白い羽毛状の所見は網膜有髄神経線維に合います。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。網膜有髄神経線維は、本来視神経乳頭の手前で終わる髄鞘が網膜内の神経線維にまで及んだもので、乳頭周囲に白い羽毛状の所見としてみられます。広範な例では片眼の強度近視と弱視を伴うことがあり(Straatsma症候群)、本例の右眼-6.00Dの不同視と矯正視力0.2はこれに合います。OCTでは網膜神経線維層が高反射に肥厚します。網膜剝離、網膜芽細胞腫、網膜色素変性、網膜動脈閉塞症とは眼底所見や経過が異なります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-10.html)を加工して作成