36 歳の男性。左眼の眼球運動異常を主訴に来院した。左眼の眼球運動異常は幼少時か…
36 歳の男性。左眼の眼球運動異常を主訴に来院した。左眼の眼球運動異常は幼少時から自覚していたという。外転時、第1眼位および内転時における右眼と左眼の外直筋と内直筋の筋電図の模式図(別冊No. 4)を別に示す。この患者の診断はどれか。
- ⑴ Duane 症候群内転時に内直筋と外直筋が同時に放電する異常神経支配が特徴です。
- ⑵ Möbius 症候群Möbius症候群は両側の外転神経・顔面神経麻痺を来す先天疾患です。
- ⑶ 外転神経麻痺外転神経麻痺では内転時に外直筋が放電する同時収縮はみられません。
- ⑷ 動眼神経異常再生動眼神経異常再生は外傷や圧迫後の後天的な異常で、幼少時からの経過と合いません。
- ⑸ 動眼神経麻痺動眼神経麻痺では内直筋の放電が乏しく、所見と合いません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。筋電図は確認できませんが、幼少時からの片眼の眼球運動異常で、正答からDuane症候群と考えられます。Duane症候群は外転神経核の形成不全と、本来内直筋を支配する動眼神経の線維が外直筋にも分布する異常神経支配によって起こります。筋電図では外転時に外直筋の放電が乏しく、内転時に内直筋とともに外直筋も放電する同時収縮がみられ、これが内転時の眼球後退と瞼裂狭小の原因です。後天性の外転神経麻痺では内転時の外直筋の放電はみられません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp200414-10.html)を加工して作成