59 歳の女性。数年前から両眼複視を自覚し来院した。若いころから左への頭部傾斜を…
59 歳の女性。数年前から両眼複視を自覚し来院した。若いころから左への頭部傾斜を指摘されており、右へのBielschowsky 頭部傾斜試験が陽性であった。頭部打撲の既往はない。Hess 赤緑試験の結果(別冊No. 6)を別に示す。この患者について正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 患眼は左である。左への頭部傾斜と右への傾斜試験陽性から、患眼は右です。
- ⑵ A 型斜視を認める。上斜筋麻痺ではV型斜視を伴いやすく、A型ではありません。
- ⑶ 右下方視で上下偏位が最大となる。右上斜筋麻痺の上下偏位は、右眼が内転する左下方視で最大です。
- ⑷ 正面位での上下偏位は約5°である。正答から、Hess図の中心での上下のずれは約5°とされています。
- ⑸ 右の図は左眼に赤フィルタを装用して測定した結果である。赤フィルタ側の眼が固視し、他眼の視線が記録されるため、右眼の図は左眼に赤フィルタを装用して測定します。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷と⑸です。Hess図は確認できませんが、若いころからの左への頭部傾斜と、右へのBielschowsky頭部傾斜試験陽性から、右眼の先天上斜筋麻痺が考えられ、患眼は右です。上斜筋麻痺では上下偏位は患眼が内転・下転する左下方視で最大となり、V型斜視を伴いやすいとされます。正答から、正面位での上下偏位は約5°と読み取れます。Hess赤緑試験では赤フィルタを装用した眼が固視し、他眼の視線が記録されるため、右眼の図は左眼に赤フィルタを装用して測定したものです。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp200414-10.html)を加工して作成