視能訓練士が、間欠性外斜視に対する訓練の効果を調べるため、同じ小児20人について…
視能訓練士が、間欠性外斜視に対する訓練の効果を調べるため、同じ小児20人について訓練前と訓練後の近見の眼位(Δ)を測り、学会で報告することにした。訓練前後の差を統計的に調べる方法として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 眼位の値を内斜視と外斜視の2つに分けた名義尺度とみなし、人数の割合を比べる。Δで測った眼位は連続的な数値の尺度で、名義尺度に置き換えると情報が大きく失われます。
- ⑵ 訓練前と訓練後の値を別々の集団から得た値とみなし、2つの独立した群として検定する。同じ児を2回測っているので、別々の集団として扱うと個人差の影響を取り除けず、検出力が下がります。
- ⑶ 同じ児の前後の値を組にしたデータとして扱い、児ごとの差をもとに検定する。同じ対象を2回測ったデータは対応のあるデータで、個人ごとの差をもとに検定するのが適しています。
- ⑷ 訓練前と訓練後の値の相関係数を求め、係数が大きいほど訓練の効果が大きいと判断する。相関係数は2つの値が連動する程度を示すもので、前後で値が変わったかどうかは示しません。
- ⑸ 訓練前の平均値と訓練後の平均値を見比べ、差が5Δ以上あれば有意な差と判断する。平均値の差の大きさを見るだけでは、ばらつきを考えた統計的な判断になりません。
解説
最も適切なのは、同じ児の前後の値を組にしたデータとして扱い、児ごとの差をもとに検定する方法です。同じ対象を訓練の前後で2回測ったデータは対応のあるデータと呼ばれます。個人ごとの差を使うと、児の間のもともとの眼位の違いの影響を取り除けるため、訓練による変化をとらえやすくなります。別々の集団として比べたり、平均値の差だけで判断したりするのは適切ではありません。
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