50歳の女性。最近、車の運転中に横から来る車に気付きにくくなった。検査で、下垂体…
50歳の女性。最近、車の運転中に横から来る車に気付きにくくなった。検査で、下垂体の腺腫が下方から視交叉の中央を押し上げていることが分かった。この時期の視野検査で予想される所見として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 中心の視野が残り、周辺が全周にわたって狭くなっている。全周の求心性視野狭窄は網膜色素変性症などでみられる所見で、視交叉の中央の圧迫とは型が違います。
- ⑵ 両眼の耳側の視野が、上の方から欠け始めている。視交叉の中央では両眼の鼻側網膜の線維が交叉します。下から押されると下方の網膜線維から傷み、耳側の上の視野から欠けます。
- ⑶ 一方の眼の中心に暗点ができ、他眼は正常に保たれている。片眼だけの中心暗点は、視交叉より前の視神経の障害で生じます。視交叉の中央の圧迫では両眼に変化が出ます。
- ⑷ 左右の眼で、右側半分の視野がそろって欠けている。両眼の同じ側の半分が欠ける同名半盲は、視交叉より後ろの視索や視放線の障害で生じます。
- ⑸ 鼻側の視野が、両眼とも下方から失われている。視交叉の中央で交叉するのは鼻側網膜の線維なので、欠けるのは耳側の視野です。鼻側からは欠けません。
解説
最も適切なのは、両眼の耳側の視野が上の方から欠け始める所見です。視交叉の中央では、両眼の鼻側網膜から来る線維が交叉しており、これは耳側の視野を担います。下垂体腺腫は下方から押し上げるため、まず下方の網膜線維、つまり上方の視野が傷み、両耳側半盲が上方から進みます。同名半盲は視交叉より後ろ、片眼の中心暗点は視神経の障害でみられます。
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