42歳の男性。腎臓の病気で副腎皮質ステロイド薬を数年間内服している。「晴れた屋外…
42歳の男性。腎臓の病気で副腎皮質ステロイド薬を数年間内服している。「晴れた屋外や、手元の書類を読むときに特に見えにくい。夕方の薄暗い時の方が見やすい」と話す。最も考えられる白内障の型と、症状の起こり方の組合せとして正しいのはどれか。
- ⑴ 皮質白内障で、周辺部の混濁は瞳孔の外にあるので、明るさによる見え方の変化はない。周辺の皮質の混濁は初期には視力に影響しにくい型で、この患者のような明るさでの変化とは別の経過です。
- ⑵ 先天白内障で、生まれつきの混濁が年齢とともに広がり、明るさには影響されない。42歳でステロイド薬の内服後に症状が出ており、先天の混濁の経過とは合いません。
- ⑶ 後嚢下白内障で、明所や近見で縮瞳すると、光が中央の混濁を通って見えにくい。ステロイド薬で起こりやすい後嚢下の混濁は中央にあり、縮瞳すると光の通り道が混濁に集中して見えにくくなります。
- ⑷ 核白内障で、水晶体の中心が硬くなって屈折が近視の側へずれ、近くが見やすくなっていく。核白内障は加齢で多く、近視化で近くが見やすくなる経過をとります。手元が見えにくい訴えとは合いません。
- ⑸ 前嚢下白内障で、瞳孔が広がると混濁が隠れるため、暗い所で見えにくくなる。暗い所では瞳孔が広がり、中央の混濁を避けて光が入るため、かえって見やすくなります。
解説
後嚢下白内障で、明るい所や近見で瞳孔が縮むと光が中央の混濁を通るため見えにくくなる組合せが正しいです。副腎皮質ステロイド薬を長く使うと、水晶体の後ろの嚢の下に混濁ができやすくなります。混濁は中央の光の通り道にあり、縮瞳すると光がそこに集中するため、明るい屋外や近くを見るときに見えにくく、薄暗い所では瞳孔が広がって見やすくなります。
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