9歳の男児。春から夏にかけて毎年、両眼の強いかゆみと粘り気のある白い目やにが出る…
9歳の男児。春から夏にかけて毎年、両眼の強いかゆみと粘り気のある白い目やにが出る。上眼瞼を裏返すと、結膜に大きな盛り上がりが敷石のように並んでいた。最近は角膜の上方に白っぽい潰瘍もみられる。この疾患について正しいのはどれか。
- ⑴ 涙の不足による乾燥性の結膜炎で、高齢の女性に多く、かゆみより乾きが目立つ。乾燥による結膜の障害はかゆみより乾きが主で、学童の男児に季節性に繰り返す経過とは合いません。
- ⑵ アレルギーの強い結膜炎で、上眼瞼の結膜の大きな乳頭が角膜を傷つける。春季カタルは強いアレルギー性の結膜炎で、上眼瞼の巨大乳頭や炎症の物質が角膜の潰瘍を起こします。
- ⑶ クラミジアによる結膜炎で、下眼瞼の結膜の奥に小さな粒状の濾胞が多数みられる。クラミジアでは下眼瞼の濾胞が目立ちます。この男児にみられるのは上眼瞼の敷石状の乳頭です。
- ⑷ 細菌による結膜炎で、耳の前のリンパ節が腫れ、抗菌薬の点眼で数日のうちに治る。毎年繰り返し、かゆみが強く上眼瞼に巨大な乳頭ができる経過は細菌の感染とは合いません。
- ⑸ ウイルスによる結膜炎で、家族や学校で接触した人にうつりやすく、出席の停止が要る。うつる結膜炎はアデノウイルスなどによるものです。毎年季節性に繰り返すかゆみの強い結膜炎は感染症ではありません。
解説
アレルギーの炎症が強い結膜炎で、上眼瞼の結膜の大きな乳頭が角膜を傷つけることがあるという説明が正しいです。学童の男児に多く、季節性に強いかゆみと粘り気のある目やにを繰り返す春季カタルが考えられます。上眼瞼の結膜に巨大な乳頭が敷石のように並び、こすれや炎症の物質で角膜にシールド潰瘍ができると、視力に影響することがあります。
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