6 歳の男児。転倒によって下顎前歯部を受傷したため来院した。下顎前歯部に動揺は認…
6 歳の男児。転倒によって下顎前歯部を受傷したため来院した。下顎前歯部に動揺は認められない。初診時の口腔内写真(別冊No. 16A)とエックス線画像(別冊No. 16B)を別に示す。適切な対応はどれか。1 つ選べ。
- ⑴ 固定固定は動揺や脱臼を伴う外傷歯に行う処置で、動揺がない本例では不要です。
- ⑵ 整復整復は歯が転位した場合に元の位置に戻す処置で、本例では必要ありません。
- ⑶ 抜歯抜歯は保存不能な破折などの場合の処置で、動揺のない本例では適しません。
- ⑷ 抜髄受傷直後は一時的に歯髄反応が低下することもあり、歯髄壊死が確認されない段階での抜髄は不適切です。
- ⑸ 経過観察動揺や転位がない軽度の外傷では、歯髄の状態や根尖部の変化を定期的に確認します。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。写真とエックス線画像は提示されていませんが、6歳男児の下顎前歯部の外傷で歯の動揺がないことから、歯の破折や脱臼を伴わない軽度の損傷(震盪など)、あるいは萌出途中の永久切歯にエナメル質の小さな損傷がとどまる状態が考えられます。動揺や転位がなく、歯根破折などの所見もない場合は、固定や整復は不要で、歯髄の生活反応や変色、根尖部の変化を定期的に確認する経過観察が適切です。抜歯や抜髄は、保存不能な場合や歯髄壊死が確認された場合の処置です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-02.html)を加工して作成