4 歳の女児。上顎前歯の変色を主訴として来院した。5 か月前に転倒し、上顎左側乳…
4 歳の女児。上顎前歯の変色を主訴として来院した。5 か月前に転倒し、上顎左側乳中切歯を強打したという。歯髄電気診に生活反応を示さなかった。初診時の口腔内写真(別冊No. 13A)とエックス線画像(別冊No. 13B)を別に示す。Aに対する適切な対応はどれか。1 つ選べ。
- ⑴ 抜歯歯根吸収が高度で保存不能な場合などは抜歯を考えますが、保存可能な乳歯は根管治療で保存し萌出余地を保ちます。
- ⑵ 漂白漂白は変色の改善のみで、壊死・感染した歯髄への対処にはならず、まず感染根管の治療が必要です。
- ⑶ 経過観察歯髄壊死と感染所見がある状態で経過観察すると、根尖病変が後継永久歯胚に影響するおそれがあります。
- ⑷ 感染根管治療歯髄壊死から感染根管となった乳歯を根管治療で保存し、後継永久歯への影響を防ぎます。
- ⑸ コンポジットレジン修復コンポジットレジン修復は変色を隠すだけで、感染根管の治療になりません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。画像は提示されていませんが、外傷から5か月後に乳中切歯の変色が生じ、歯髄電気診に反応しないことから、歯髄壊死が考えられます。エックス線画像で根尖部の透過像などの感染所見がみられる場合、乳歯の根管は感染していると判断し、感染根管治療を行って根尖性歯周炎の進行と後継永久歯への影響を防ぎます。後継永久歯への影響が大きい場合や歯根吸収が高度な場合は抜歯も考えますが、本例では保存が可能です。変色だけを処置する漂白やレジン修復、経過観察は不適切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-02.html)を加工して作成