81 歳の女性。上顎全部床義歯の脱落と咀嚼時の疼痛を主訴として来院した。義歯は5…
81 歳の女性。上顎全部床義歯の脱落と咀嚼時の疼痛を主訴として来院した。義歯は5 年前に製作し、3 か月前から自覚しているという。診察の結果、ある処置後に硬質リライン材を用いた直接法によるリラインを行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No. 4A)、操作中の写真(別冊No. 4B)及び処置後の上顎義歯の写真(別冊No. 4C)を別に示す。この処置はどれか。1 つ選べ。
- ⑴ 咬合印象咬合印象は咬合させた状態で印象を採る方法で、粘膜の回復を目的としません。
- ⑵ 咬座印象咬座印象はリラインやリベースの印象法ですが、粘膜の回復を図る処置ではありません。
- ⑶ 粘膜調整粘膜調整材で変形・炎症した粘膜を回復させてからリラインします。
- ⑷ ダイナミック印象ダイナミック印象は機能時の形態を記録する方法で、粘膜の回復が目的ではありません。
- ⑸ ウォッシュインプレッションウォッシュインプレッションは精密印象の方法で、粘膜の回復が目的ではありません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。写真は見られないため本文から考えます。5年使用した上顎全部床義歯が脱落しやすく咀嚼時痛もあることから、義歯床の不適合により顎堤粘膜に圧痕や炎症が生じていると考えられます。リラインの前には、粘膜調整材(ティッシュコンディショナー)を義歯床に裏装して数日〜数週間使用し、粘膜を健康な状態に回復させる粘膜調整を行います。粘膜が回復してから硬質リライン材でリラインします。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-02.html)を加工して作成