79 歳の女性。上下顎の義歯紛失による咀嚼困難を主訴として来院した。義歯は12 …
79 歳の女性。上下顎の義歯紛失による咀嚼困難を主訴として来院した。義歯は12 年前に製作したが、1 週前に旅行先で紛失したという。診察の結果、補綴歯科治療を行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No. 30A)と義歯非装着時の顔貌写真(別冊No. 30B)を別に示す。咬合高径決定の際に参考にするのはどれか。3 つ選べ。
- ⑴ 残存歯上下で咬合している残存歯があれば、その咬合高径を参考にします。
- ⑵ 下顎安静位下顎安静位の高さから安静空隙量を差し引いて咬合高径を決めます。
- ⑶ 顔面の計測瞳孔-口裂間と鼻下点-オトガイ間の距離がほぼ等しいことなど、顔面の計測を参考にします。
- ⑷ タッピング運動タッピング運動は水平的な下顎位(咬頭嵌合位)の確認に用い、咬合高径の決定の参考とはしません。
- ⑸ リップサポートリップサポートは前歯人工歯の唇舌的位置や蠟堤の豊隆を決める際に用います。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴、⑵、⑶です。写真は提示されていませんが、旧義歯を紛失しており、咬合高径を新たに決定する必要があります。残存歯が上下で咬合していればその咬合高径を参考にでき、残存歯の摩耗状態なども手がかりになります。下顎安静位の高さから安静空隙量(約2〜3mm)を差し引く方法や、瞳孔-口裂間距離と鼻下点-オトガイ間距離がほぼ等しいことなど顔面の計測も参考にします。タッピング運動は水平的な下顎位の確認に、リップサポートは前歯人工歯の唇舌的位置の決定に用います。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-02.html)を加工して作成