54 歳の女性。上顎左側側切歯の激しい疼痛を主訴として来院した。1 か月前から違…
54 歳の女性。上顎左側側切歯の激しい疼痛を主訴として来院した。1 か月前から違和感を自覚していたが痛みがないためそのままにしていたところ、2 日前から自発痛を認めるようになったという。打診痛と根尖部歯肉圧痛を認めるが、波動は触れない。プロービング深さは全周2 mm 以内で、歯髄電気診に生活反応を示さなかった。初診時の口腔内写真(別冊No. 10A)とエックス線画像(別冊No. 10B)を別に示す。当日の適切な対応はどれか。3 つ選べ。
- ⑴ 根管洗浄根管内の感染物質や壊死組織を洗い流します。
- ⑵ 根尖搔爬根尖搔爬は外科的歯内療法で、急性期の初日に行う処置ではありません。
- ⑶ 根管通過法根管通過法は当日の急性症状への対応として適切とはされていません。
- ⑷ 抗菌薬の投与炎症の拡大を防ぐため抗菌薬を投与します。
- ⑸ 根尖孔の穿通根尖孔を穿通して排膿路を確保し、根尖部の内圧を下げます。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴⑷⑸です。画像は見られないため本文から考えます。歯髄電気診で反応がなく、自発痛・打診痛・根尖部の圧痛があり、深いポケットや波動はないことから、歯髄壊死に続く急性根尖性歯周炎と考えられます。当日は根管を開放して根尖孔を穿通し、根管内の滲出液や膿を排出させて内圧を下げ、根管洗浄で感染物質を除去します。炎症の拡大を防ぐため抗菌薬も投与します。根尖搔爬は外科的歯内療法で、急性期の初日に行う処置とは異なります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-02.html)を加工して作成