10 歳の女児。上顎左側第一大臼歯の摂食時の違和感を主訴として来院した。1か月前…
10 歳の女児。上顎左側第一大臼歯の摂食時の違和感を主訴として来院した。1か月前から自覚していたが、痛みがないためそのままにしていたという。誘発痛はなく歯髄電気診に生活反応を示した。検査の結果、従来型グラスアイオノマーセメント修復を行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No. 28A)とエックス線画像(別冊No. 28B)を別に示す。窩洞形態で正しいのはどれか。1 つ選べ。
- ⑴ 起始点の付与起始点の付与は鋳造修復などの窩洞の考え方で、本例では不要です。
- ⑵ 咬頭隆線の保存歯質の強度を保つため、咬頭隆線はできる限り保存します。
- ⑶ 窩底部凹凸の整理窩底の凹凸の整理は非接着性修復の考え方で、接着修復では不要です。
- ⑷ アンダーカットの付与アンダーカットは機械的保持を求める修復で用い、接着性材料では不要です。
- ⑸ ラウンドベベルの付与ラウンドベベルは主にコンポジットレジン修復で付与し、グラスアイオノマーでは不要です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。写真とエックス線画像は見られないため本文から考えます。若年者の大臼歯の初期齲蝕に従来型グラスアイオノマーセメントで修復する場合、接着性と歯質保存を重視したMinimal Interventionの考え方で窩洞を形成します。感染歯質のみを除去し、咬合力を支える咬頭隆線は可能な限り保存します。起始点、窩底の平坦化、アンダーカット付与は非接着性修復の考え方で、ラウンドベベルはコンポジットレジン修復で用います。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-02.html)を加工して作成