28 歳の女性。右側舌縁部の接触痛を主訴として再来院した。3 年前に同様の症状が…
28 歳の女性。右側舌縁部の接触痛を主訴として再来院した。3 年前に同様の症状があり、生検と 7 6 舌側咬頭の削合を行った。その後、痛みが消失したため通院が途絶えていたが、1 年前から再び同部に疼痛を自覚しているという。初診時の口腔内写真(別冊No. 18A)、生検時(矢印)のH-E 染色病理組織像(別冊No. 18B)、再来院時の口腔内写真(別冊No. 18C)及び生検時のH-E 染色病理組織像(別冊No. 18D)を別に示す。初診時と再来院時の診断名の組合せで正しいのはどれか。1 つ選べ。初診時 再来院時
- ⑴ 乳頭腫 ― 扁平上皮癌初診時は咬頭の削合で治癒しており、乳頭腫ではなく刺激による病変と考えられます。
- ⑵ 白板症 ― 褥瘡性潰瘍初診時の病変は刺激除去で治癒しており、白板症とは考えにくいです。
- ⑶ 褥瘡性潰瘍 ― 扁平上皮癌初診時は褥瘡性潰瘍、再来院時は扁平上皮癌と考えられます。
- ⑷ 口腔扁平苔癬 ― カンジダ性口内炎初診時の経過は扁平苔癬とは合わず、再来院時もカンジダ性口内炎とは考えにくいです。
- ⑸ カンジダ性口内炎 ― 白板症初診時は刺激除去で治癒しており、カンジダ性口内炎とは考えにくいです。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。写真と組織像は確認できませんが、初診時は大臼歯の舌側咬頭に一致した舌縁部の潰瘍で、生検後に咬頭の削合で痛みが消失したことから、機械的刺激による褥瘡性潰瘍と考えられます。再来院時は同部位に再び病変が生じて生検が行われており、正答から扁平上皮癌と診断されたと考えられます。若年者でも舌癌は生じることがあり、刺激除去後も治癒しない潰瘍や再発する病変では、癌を疑って生検を行うことが重要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-02.html)を加工して作成