16 歳の女子。あごの歪みを主訴として来院した。幼少時から自覚し、徐々に増悪して…
16 歳の女子。あごの歪みを主訴として来院した。幼少時から自覚し、徐々に増悪しているという。6 歳時に小耳症に対して耳介形成術を受けた。交叉咬合を認める。初診時のエックス線画像(別冊No. 29A)と3D-CT(別冊No. 29B)を別に示す。考えられるのはどれか。1 つ選べ。
- ⑴ Apert 症候群Apert症候群は頭蓋縫合早期癒合症で合指症を伴い、片側の顔面非対称は特徴ではありません。
- ⑵ Crouzon 症候群Crouzon症候群は頭蓋縫合早期癒合症で、上顎の劣成長や眼球突出が特徴です。
- ⑶ 基底細胞母斑症候群基底細胞母斑症候群は多発性の歯原性角化嚢胞や基底細胞癌が特徴です。
- ⑷ 第一第二鰓弓症候群小耳症と片側下顎の低形成による顔面非対称から、第一第二鰓弓症候群が考えられます。
- ⑸ McCune-Albright 症候群McCune-Albright症候群は線維性異形成症、カフェオレ斑、内分泌異常が特徴です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。画像は確認できませんが、小耳症の既往があり、幼少時から進行する顔面の非対称と交叉咬合を示すことから、第一第二鰓弓症候群(片側顔面萎縮症、hemifacial microsomia)が考えられます。第一・第二鰓弓由来の組織の発育不全により、患側の下顎枝や下顎頭の低形成、耳介の奇形、顔面の非対称が生じ、成長とともに偏位が目立つようになります。Apert症候群やCrouzon症候群は頭蓋縫合早期癒合症です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-02.html)を加工して作成