82 歳の男性。上顎全部床義歯の脱落を主訴として来院した。診察の結果、義歯を製作…
82 歳の男性。上顎全部床義歯の脱落を主訴として来院した。診察の結果、義歯を製作することとした。個人トレー製作時に研究用模型で前歯部顎堤をパラフィンワックスでリリーフし、ある操作(丸印で示す部位)を行った。初診時の口腔内写真(別冊No. 10A)、触診時の口腔内写真(別冊No. 10B)、個人トレーの写真(別冊No. 10C)及び精密印象の写真(別冊No. 10D)を別に示す。この印象法はどれか。1 つ選べ。
- ⑴ 加圧印象加圧印象は全体に圧をかける方法で、フラビーガムが変形したまま記録されます。
- ⑵ 咬座印象咬座印象は咬合床を咬ませた状態で行う印象で、部位ごとの圧の調整は目的としていません。
- ⑶ 咬合圧印象咬合圧印象は咬合圧を加えて印象する方法で、フラビーガム部の圧の軽減はできません。
- ⑷ 選択的加圧印象リリーフと遁路で部位ごとに圧を変える選択的加圧印象です。
- ⑸ ダイナミック印象ダイナミック印象は機能時の動きを記録する方法で、本症例の操作とは異なります。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。写真は確認できませんが、前歯部顎堤をパラフィンワックスでリリーフし、丸印の部位に遁路(逃げ道)の孔を設けた個人トレーを用いる場面と考えられます。触診で前歯部にフラビーガム(被圧変位量の大きい可動性の顎堤)が確認され、その部位には圧をかけず、硬い部位で支持を得るよう部位ごとに圧を変えて印象するのが選択的加圧印象です。全体を均等に加圧すると、フラビーガムが変形したまま記録されてしまいます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-02.html)を加工して作成