12歳の女子。転倒して上顎右側中切歯を打ち、1時間後に来院した。歯冠が口蓋側へ傾…
12歳の女子。転倒して上顎右側中切歯を打ち、1時間後に来院した。歯冠が口蓋側へ傾き、歯根の先が唇側の骨に押し込まれて、歯はほとんど動かない。この歯について正しいのはどれか。3つ選べ。
- ⑴ 硬い金属の線で、数か月にわたって動かないように強く固定する。長く強い固定は、歯根と骨の癒着を招きます。
- ⑵ そのまま数年待てば、骨の中で自然に元の位置へ戻る。自然には戻らないため、早めに整復します。
- ⑶ 骨にはまり込んでいるため、打診で高い金属音がすることがある。側方脱臼では歯が骨に固く挟まり、高い打診音がします。
- ⑷ 局所麻酔をして歯を元の位置に戻し、弾性のある材料で固定する。整復して隣の歯と弾性のある固定をし、歯周組織の治癒を待ちます。
- ⑸ 歯髄が壊死することがあるため、歯髄の状態を定期的に確かめる。根尖の血管が傷つき、歯髄の壊死が起こることがあります。
解説
正しいのは、打診で高い金属音がすることがあること、局所麻酔下で整復して弾性のある固定を行うこと、歯髄の状態を定期的に確かめることの3つです。歯が横へ押されて歯槽骨にはまり込む外傷を側方脱臼といい、歯槽骨の骨折を伴うことが多くあります。早く元の位置に戻し、生理的な動きを許す弾性のある固定を一定の期間行います。根尖の血管が傷つくため、歯髄の壊死や歯根の吸収に注意します。
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