35歳の男性。食後に砂糖を含まないガムを10分間かむよう指導された。ガムをかんで…
35歳の男性。食後に砂糖を含まないガムを10分間かむよう指導された。ガムをかんで唾液の分泌が増えたときに起こる唾液の変化と、それが齲蝕の予防に役立つ理由の組合せとして正しいのはどれか。
- ⑴ ナトリウムイオンの濃度が下がり、エナメル質の溶解が抑えられる。分泌速度が上がると再吸収が追いつかず、ナトリウムイオンの濃度は上がります。
- ⑵ 免疫グロブリンAが急に増え、ミュータンスレンサ球菌を短時間で死滅させる。分泌型の免疫グロブリンAは菌の付着を妨げる働きで、短時間で殺菌するものではありません。
- ⑶ 重炭酸イオンの濃度が高まり、歯垢の中の酸を中和しやすくなる。刺激唾液では重炭酸イオンが増えて緩衝能が高まり、低下した歯垢のpHが早く戻ります。
- ⑷ アミラーゼの濃度が下がり、口腔内で糖が作られにくくなる。アミラーゼの分泌は刺激で増え、その低下が齲蝕を防ぐ仕組みはありません。
- ⑸ ムチンの濃度が高まり、歯面に厚い膜を作って酸の侵入を遮る。刺激で増えるのは漿液性の成分が中心で、ムチンの割合はむしろ低くなります。
解説
重炭酸イオンの濃度が高まり、歯垢の中の酸を中和しやすくなる組合せが正しいです。唾液の分泌速度が上がると、導管での再吸収が追いつかなくなり、重炭酸イオンとナトリウムイオンの濃度が上がります。重炭酸イオンは唾液の緩衝能の中心で、糖の摂取で下がった歯垢のpHを早く回復させ、再石灰化を助けます。さらに分泌量そのものが増えるため、糖や酸を洗い流す自浄作用も高まります。
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