30歳の男性。交通事故で腹部を強く打ち、脾臓を摘出した。退院前に、脾臓の働きと摘…
30歳の男性。交通事故で腹部を強く打ち、脾臓を摘出した。退院前に、脾臓の働きと摘出後に注意することを説明した。正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 脾臓は、古くなった赤血球を壊して取り除く。脾臓の赤脾髄では、古くなったり変形したりした赤血球が処理されます。
- ⑵ 摘出後は、莢膜をもつ細菌による感染が重くなりやすい。脾臓は血中の細菌の除去と抗体産生に働くため、摘出後は肺炎球菌などの重い感染に注意します。
- ⑶ 脾臓は、生まれてから生涯にわたる主な造血の場である。脾臓で造血するのは胎生期の一時期で、出生後の主な造血の場は骨髄です。
- ⑷ 摘出後は、血小板が減り続けて出血しやすくなる。脾臓は血小板を蓄えて壊す場でもあるため、摘出後の血小板はむしろ増えます。
- ⑸ 脾臓は、T細胞が分化して成熟する主な場である。T細胞が分化・成熟する場は胸腺です。
解説
脾臓が古くなった赤血球を取り除くこと、摘出後に莢膜をもつ細菌の感染が重くなりやすいことの2つが正しいです。脾臓は二次リンパ器官の一つで、血液中の抗原や細菌を捕らえて抗体を作り、古い赤血球を処理します。摘出後は肺炎球菌などによる重い敗血症が起こりやすくなるため、ワクチン接種が勧められます。T細胞の成熟は胸腺、出生後の造血は骨髄で行われます。
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