50歳の男性。歯周炎で深い歯周ポケットが残っている。抗菌作用のある洗口液を毎日使…
50歳の男性。歯周炎で深い歯周ポケットが残っている。抗菌作用のある洗口液を毎日使っているが、ポケットからの出血は治まらない。歯周ポケット内のバイオフィルムに洗口液では効果が乏しい理由として正しいのはどれか。
- ⑴ バイオフィルム中の細菌は浮遊している細菌より速く分裂し、薬剤に慣れる。バイオフィルムの深部の細菌は分裂が遅く、それも薬剤が効きにくい理由の一つです。
- ⑵ 細菌どうしは情報をやりとりせず、それぞれが独立して増えている。バイオフィルムの細菌は信号物質で互いに情報を伝え合い、集団として振る舞います。
- ⑶ プラークは食べかすが固まったもので、細菌をほとんど含まない。プラークは細菌とその産生物からなる塊で、食べかすとは異なります。
- ⑷ 歯周ポケットの中は酸素が多く、薬剤が酸化されて働きを失う。深い歯周ポケットの中は酸素が少なく、嫌気性菌が増えやすい環境です。
- ⑸ 細菌が菌体外多糖などの基質に包まれており、薬剤が内部に届きにくい。バイオフィルムの基質が薬剤の浸透を妨げるため、機械的に壊して取り除くことが必要です。
解説
細菌が菌体外多糖などの基質に包まれており、薬剤が内部に届きにくい、が正しいです。歯面に付着した細菌は、自ら作る多糖などの基質の中で集団を作り、バイオフィルムとなります。基質が薬剤の浸透を妨げ、深部の細菌は分裂が遅いため、浮遊する細菌より薬剤が効きにくくなります。そのため、歯周ポケット内のバイオフィルムはスケーリング・ルートプレーニングで機械的に壊して取り除きます。
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