死体の検案に立ち会った歯科医師が、遺体の顎が強く閉じていて口を開けられないことに…
死体の検案に立ち会った歯科医師が、遺体の顎が強く閉じていて口を開けられないことに気づいた。この所見をもたらす死後変化について正しいのはどれか。
- ⑴ 顎が固まるのは、血液が体の下側にたまって組織が膨らむためである。血液が下側にたまる現象は死斑で、筋が硬くなる仕組みではありません。
- ⑵ 全身の筋は、心臓が止まった直後から一斉に硬くなる。死後硬直は死後2〜3時間ほどで現れ始め、時間をかけて全身へ広がります。
- ⑶ 筋が固まる原因は、筋線維の中にATP が蓄えられることである。ATP が失われてアクチンとミオシンが離れなくなるために、筋が固まります。
- ⑷ 硬直は、顎を動かす筋など体の上方の部位から現れやすい。死後硬直は顎関節の周りから始まり、頸部・上肢・下肢へと下方に広がることが多いです。
- ⑸ いったん生じた硬直は、腐敗が進んでも解けずに残る。硬直は時間がたつと自然に解け、腐敗が進むころには緩んでいます。
解説
死後硬直は顎を動かす筋など体の上方から現れやすい、が正しいです。死後硬直は、死後に筋のATP が失われてアクチンとミオシンが結合したまま離れなくなることで起こります。死後2〜3時間ほどで顎関節の周りから始まり、上から下へ全身に広がって、その後は時間とともに解けていきます。死斑は血液が重力で下側にたまる別の変化です。
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