40歳の男性。全身麻酔下の手術を前に、前日の夕食後から長時間の絶食が続いている。…
40歳の男性。全身麻酔下の手術を前に、前日の夕食後から長時間の絶食が続いている。絶食が続いたときに体内で起こるエネルギー代謝の変化として正しいのはどれか。
- ⑴ 糖新生は主に脳で行われ、乳酸やアミノ酸からブドウ糖が作られる。糖新生は主に肝臓で、一部は腎臓で行われます。
- ⑵ 筋に蓄えられたグリコーゲンが分解され、ブドウ糖として直接血中に放出される。筋にはグルコース6-ホスファターゼがなく、筋グリコーゲンを血糖として放出できません。
- ⑶ 脂肪酸の分解が進み、肝臓でケトン体が作られて脳や筋のエネルギー源になる。絶食が続くと脂肪酸のβ酸化が進み、肝臓で作られたケトン体が肝外組織で利用されます。
- ⑷ 赤血球がミトコンドリアで脂肪酸を酸化し、ブドウ糖の消費を節約する。赤血球にはミトコンドリアがなく、解糖系でブドウ糖からエネルギーを得ます。
- ⑸ 肝臓は、自ら作ったケトン体を最も主要なエネルギー源として利用する。肝臓はケトン体を利用する酵素を欠くため、作ったケトン体を肝外組織へ送り出します。
解説
脂肪酸の分解が進み、肝臓でケトン体が作られて脳や筋で使われるという記述が正しいです。絶食の初めは肝臓のグリコーゲンの分解で血糖が保たれ、その後は肝臓での糖新生が主になります。さらに絶食が続くと脂肪組織から放出された脂肪酸が肝臓で分解され、ケトン体が作られます。肝臓自身はケトン体を利用できず、脳や筋などで使われます。筋グリコーゲンは血糖の維持には使われず、赤血球はブドウ糖に頼ります。
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