初産婦は退院時に「お産の時、スタッフが忙しそうでナースコールを鳴らしてもすぐに来…
次の文を読み54、55 の問いに答えよ。開院して1年の産婦人科クリニック。分娩数は月20 件である。今まで夜間に分娩が重なることはなかった。ある日の夜勤は、分娩担当の助産師A と褥婦担当の看護師の2名で勤務をしていた。陣痛室には分娩進行中の初産婦1名と経産婦1名がいた。初産婦が3日間便秘であったため助産師A は浣腸を施行した。2名の産婦は順調に分娩が進行し、児の娩出時間はほぼ同時になった。初産婦の分娩は産科医が看護師と対応したので、助産師A は1人で経産婦の分娩を介助し、児の臍帯切断を行った。看護師は両方の新生児への対応を行った。産科医は両方の産婦と新生児の健康状態に問題がないことを確認した。助産師A は分娩介助の翌日から外来勤務だったため、分娩3日後に助産録の記載をした。
初産婦は退院時に「お産の時、スタッフが忙しそうでナースコールを鳴らしてもすぐに来てもらえなかった」とスタッフに伝えた。今回の経過を踏まえた院内の取組みで、最も優先されるのはどれか。
- ⑴ 分娩が安全に遂行できる業務手順を作成する。応援の呼び方や役割分担を定め、体制の不足を補えます。
- ⑵ 助産師間で助産実践能力を相互評価する。個人の能力の問題ではなく、体制の課題にあたります。
- ⑶ 接遇に関する研修を実施する。接遇の問題ではなく、人員と手順の課題です。
- ⑷ 退院時アンケートを実施する。把握の手段であり、課題の解決にはなりません。
解説
正解は⑴です。夜間に分娩が重なり、2名の勤務体制では産婦に十分に対応できなかったことが根本の課題です。分娩が重なった場合の応援の呼び方や役割分担を含め、安全に分娩を行える業務手順を定めることが最も優先されます。相互評価や接遇の研修、退院時アンケートでは、体制の不足そのものは解決しません。実際の出来事をもとに手順を見直すことが、再発の防止につながります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp190415-03_04_05.html)を加工して作成