54 歳の女性。右前額部から鼻背にかけての疼痛を伴う皮疹を主訴に来院した。2 日…
54 歳の女性。右前額部から鼻背にかけての疼痛を伴う皮疹を主訴に来院した。2 日前から右前額部のピリピリする疼痛を自覚していた。昨夜から、前額部から右上眼瞼および鼻背に水疱を伴う集簇した皮疹が出現した。患者への説明で正しいのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 「眼科の受診が必要です」三叉神経第1枝領域の帯状疱疹では角膜炎やぶどう膜炎を合併しやすいため、眼科受診が必要です。
- ⑵ 「水疱を破る必要があります」水疱を破ると二次感染やびらんの悪化を招くため、破らずに保護します。
- ⑶ 「昔かかった麻疹によるものです」帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化によるもので、麻疹とは関係ありません。
- ⑷ 「シャワーを浴びるのは控えましょう」皮膚を清潔に保つため、シャワーで患部を洗い流すことはむしろ勧められます。
- ⑸ 「皮疹から他人に感染する可能性があります」水疱内のウイルスにより、水痘に免疫のない人へ水痘として感染させる可能性があります。
解説
正解は⑴と⑸です。三叉神経第1枝領域(前額部、上眼瞼、鼻背)に、疼痛が先行して集簇性の水疱が出現しており、眼部帯状疱疹と考えられます。鼻背・鼻尖部の皮疹(Hutchinson徴候)は鼻毛様体神経への波及を示し、角膜炎やぶどう膜炎を合併しやすいため眼科受診が必要です。帯状疱疹は水痘既往者の神経節に潜伏した水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化で、水疱内容に含まれるウイルスにより、免疫のない人に水痘として感染させる可能性があります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-01.html)を加工して作成