1 歳の女児。全身に皮疹が広がってきたため母親に連れられて来院した。3 日前から…
1 歳の女児。全身に皮疹が広がってきたため母親に連れられて来院した。3 日前から上肢に発疹が出現した。2 日前から発疹が顔面、体幹および上肢に拡大した。昨日から発熱を伴うようになった。既往にアトピー性皮膚炎がある。MR ワクチンを含むすべての定期予防接種が行われている。発疹は瘙痒を伴い一部に水疱と痂皮を認める。イチゴ舌を認めない。皮膚の写真(別冊No. 2)を別に示す。診断はどれか。
- ⑴ 麻疹MRワクチン接種済みで、カタル症状やKoplik斑の記載もなく、水疱も麻疹では典型的でありません。
- ⑵ 猩紅熱イチゴ舌を認めず、水疱や痂皮は猩紅熱の発疹の特徴ではありません。
- ⑶ 手足口病手掌・足底・口腔内の水疱が主体で、全身に広がる湿疹上の水疱とは異なります。
- ⑷ 突発性発疹高熱が解熱した後に発疹が出るのが特徴で、経過が合いません。
- ⑸ Kaposi 水痘様発疹症アトピー性皮膚炎に単純ヘルペスが播種した病態で、水疱・痂皮と発熱に一致します。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。アトピー性皮膚炎のある乳幼児に、瘙痒を伴う皮疹が急速に拡大し、水疱と痂皮、発熱を伴うことから、単純ヘルペスウイルスが湿疹病変に広がるKaposi水痘様発疹症が考えられます。典型的には中心臍窩を伴う小水疱やびらんが多発します。MRワクチン接種済みで麻疹は考えにくく、イチゴ舌がなく猩紅熱も否定的です。治療は抗ヘルペスウイルス薬の全身投与です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成