34歳の女性。数か月前から月経の量が多く、最近は階段で息切れがし、疲れやすいと受…
34歳の女性。数か月前から月経の量が多く、最近は階段で息切れがし、疲れやすいと受診した。研修医が、診察で貧血の有無を確かめたいと考えている。貧血を確かめるための観察の方法として最も適切なのはどれか。
- ⑴ ペンライトで瞳孔に光を当てて、瞳孔が素早く縮むかどうかを見る対光反射は視神経と動眼神経の働きを見る診察で、貧血の評価には用いません。
- ⑵ 下まぶたを指で軽く引き下げて、まぶたの裏側の粘膜の赤みの程度を見る貧血では血液中のヘモグロビンが減るため、まぶたの裏の結膜が白っぽく見えます。皮膚の色より客観的に観察できます。
- ⑶ 上まぶたを持ち上げて、白目の部分が黄色くなっていないかを見る白目の黄色みは黄疸を確かめる観察で、貧血の有無を見る方法ではありません。
- ⑷ 首を横に向けてもらい、首の静脈がふくらんで見える高さを確かめる頸静脈の観察は心不全などで静脈の圧を推定する方法で、貧血の判断には用いません。
- ⑸ 舌を出してもらって、舌が左右のどちらかに曲がっていないかを見る舌の偏りは舌下神経の障害を見る診察で、貧血の有無は分かりません。
解説
最も適切なのは、下まぶたを軽く引き下げて、まぶたの裏側の粘膜の色を見る方法です。貧血では赤い色素であるヘモグロビンが減るため、血管の多い眼瞼結膜が白っぽく見えます。皮膚の色は日焼けや生まれつきの色で変わりやすいのに対し、結膜は比べやすい部位です。この女性は月経の量が多く、鉄欠乏性貧血が疑われます。白目の黄色み、対光反射、舌の偏り、頸静脈の観察は、それぞれ別の異常を確かめる診察です。
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