研修医が、呼吸不全の患者の動脈血ガス分析のため、右手首の橈骨動脈から採血すること…
研修医が、呼吸不全の患者の動脈血ガス分析のため、右手首の橈骨動脈から採血することになった。穿刺の前に、手首で橈骨動脈と尺骨動脈の両方を指で圧迫して手を握ってもらい、手のひらが白くなったところで、尺骨動脈の圧迫だけを解除した。この手技の目的として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 手首の静脈を浮き上がらせて、静脈血が混じらない穿刺部位を探す。この手技は動脈の血流を確かめるものです。静脈を浮き上がらせる目的ではありません。
- ⑵ 手を握らせて橈骨動脈を太くし、針を刺しやすくする。手を握っても橈骨動脈が太くなることはありません。目的は側副の血流の確認です。
- ⑶ 痛みの感じ方を確かめ、局所麻酔が必要かどうかを判断する。手のひらの色の変化から痛みの感じ方は分かりません。
- ⑷ 橈骨動脈が詰まっても、尺骨動脈から手に血液が届くかを確かめる。尺骨動脈からの血流で手のひらの色が速やかに戻れば、橈骨動脈を穿刺しても手の血流が保たれると考えられます。
- ⑸ 血液が固まりやすい体質かどうかを、手のひらの色の戻りで判断する。手のひらの色の戻りで凝固の能力は判断できません。凝固は血液検査で調べます。
解説
橈骨動脈が詰まっても、尺骨動脈から手に十分な血液が届くかを確かめる手技です。手には橈骨動脈と尺骨動脈の両方から血液が流れ込み、手のひらでつながっています。橈骨動脈を穿刺すると、まれに血栓や血腫で詰まることがあるため、尺骨動脈からの血流が十分かを事前に確認します。尺骨動脈の圧迫を解いたあと、手のひらの赤みが速やかに戻らない場合は、その側の橈骨動脈の穿刺を避けます。
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