56歳の女性。飲食店の調理場で、長年立ったまま働いている。数年前から夕方になると…
56歳の女性。飲食店の調理場で、長年立ったまま働いている。数年前から夕方になると両脚がだるく重くなり、夜中にふくらはぎがつることがある。立った姿勢で診察すると、ふくらはぎの内側に青く浮き出て曲がりくねった太い血管が見え、あお向けに寝て脚を上げると目立たなくなる。この血管の変化が起こる仕組みとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 脚の深い静脈に急に血栓ができ、ふくらはぎ全体が硬く腫れる。深部静脈血栓症は急に起こり、片脚の腫れと痛みが目立ちます。数年かけて表面の血管が浮き出る経過とは違います。
- ⑵ リンパ液の流れが滞って、皮膚の下にたんぱくの多い液体がたまる。リンパ浮腫では脚全体がむくみますが、曲がりくねった血管が浮き出ることはありません。
- ⑶ 脚の動脈の壁が硬く狭くなり、その先の細い血管に血液が十分に届かなくなる。動脈の狭窄では皮膚が冷たく青白くなり、歩くとふくらはぎが痛みます。浮き出る血管とは異なります。
- ⑷ 皮膚の毛細血管が炎症で破れ、血液が皮膚の中に漏れ出して広がる。出血による変化なら、寝て脚を上げても色は消えません。
- ⑸ 皮膚の近くを通る静脈の弁が閉じなくなり、血液が逆流して静脈が広がる。表在静脈の弁の働きが悪くなると、立位で血液が下へ逆流してたまり、静脈が太く曲がりくねります。
解説
皮膚の近くを通る静脈の弁が閉じなくなり、血液が逆流して静脈が広がる下肢静脈瘤です。脚の静脈には血液が心臓へ戻るよう一方向に流す弁があります。長時間の立ち仕事や妊娠などで弁が傷むと、立った姿勢で血液が下へ逆流してたまり、表在の静脈が太く曲がりくねって浮き出ます。だるさやこむら返りを伴うことがあり、脚を高く上げると血液が戻って目立たなくなるのが特徴です。
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