70歳の男性。半年前から、200 mほど歩くと右のふくらはぎが痛くなり、立ち止ま…
70歳の男性。半年前から、200 mほど歩くと右のふくらはぎが痛くなり、立ち止まって休むと数分で治まる。前かがみの姿勢をとらなくても、立ち止まるだけで改善する。腰痛はない。40年間の喫煙歴があり、糖尿病で治療中である。この患者でまず行う診察として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 足首を背屈させてふくらはぎを握り、痛みが出るかどうかを確かめる。足首の背屈やふくらはぎの把握で出る痛みは深部静脈血栓症の所見で、歩行で生じ休むと治る痛みとは結びつきません。
- ⑵ 足の甲と内くるぶしの後ろで動脈の拍動を触れ、左右で比べる。喫煙と糖尿病のある高齢者の間欠性跛行では、下肢の動脈の狭窄を疑い、足背動脈と後脛骨動脈の拍動を左右で比べます。
- ⑶ 仰向けで膝を伸ばしたまま脚を持ち上げ、腰から脚へ響く痛みを見る。下肢伸展挙上テストは腰椎椎間板ヘルニアなど神経根の圧迫を調べる方法で、血流の低下は評価できません。
- ⑷ メジャーで両側の下腿の周径を測り、むくみによる太さの差を比べる。周径の差はむくみや静脈の病気を示す所見で、動脈の狭窄による歩行時の痛みの評価には向きません。
- ⑸ 膝の下の腱をハンマーでたたき、膝が伸びる反射の強さを左右で比べる。膝蓋腱反射は神経の評価に用います。腰痛がなく姿勢で変化しない跛行では、まず血流を確かめます。
解説
足背動脈と後脛骨動脈の拍動を触れて左右で比べるのが最も適切です。一定の距離を歩くとふくらはぎが痛み、立ち止まるだけで治まる症状は間欠性跛行で、喫煙や糖尿病のある高齢者では下肢の閉塞性動脈疾患が疑われます。腰部脊柱管狭窄症でも跛行は起こりますが、前かがみで改善するのが特徴です。拍動が弱ければ、足首と上腕の血圧の比を測って評価を進めます。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。