29歳の褥婦。経腟分娩で第1子を出産し、母乳で育てている。産後10日目の診察で「…
29歳の褥婦。経腟分娩で第1子を出産し、母乳で育てている。産後10日目の診察で「出産直後は赤い出血が多かったが、今は茶色っぽいおりものになった。大丈夫か」と尋ねた。発熱や悪臭、下腹部痛はなく、子宮は恥骨の上でほとんど触れない。この時期の変化として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 腟の常在菌が減って細菌が増え、炎症による膿が混じって茶色のおりものになっている。感染なら発熱や悪臭、下腹部痛を伴います。この女性にはそれらがありません。
- ⑵ 子宮の中に胎盤の一部が残っていて、それが少しずつ溶けて茶色のおりものになっている。胎盤の遺残では出血が続き、子宮の戻りも遅れます。この女性の所見とは合いません。
- ⑶ 授乳によって排卵が早く再開し、月経が戻る前ぶれとして茶色の出血が始まっている。授乳中はプロラクチンの作用で排卵が抑えられやすく、産後10日目に月経が再開するのは考えにくいです。
- ⑷ 子宮が元の大きさに戻るにつれて、子宮からの分泌物は赤色から褐色、さらに黄白色へと変わる。産後の分泌物(悪露)は、子宮の回復とともに血液成分が減って、赤色から褐色、黄白色へ変わります。
- ⑸ 胎盤がはがれた子宮の傷から再び出血が始まり、古くなった血液が茶色になって出てきている。発熱や腹痛、量の増加がなく、子宮もよく縮んでいます。再出血ではなく通常の経過です。
解説
子宮が元に戻るにつれて、分泌物が赤色から褐色、黄白色へと変わる正常な経過です。分娩後に子宮から出る分泌物を悪露といい、最初の数日は血液を多く含む赤色ですが、子宮の収縮と胎盤のはがれた部分の修復が進むと、褐色から黄色、白色へと変わり、量も減っていきます。発熱、悪臭、腹痛がなく、子宮もよく縮んでいることから、この女性の経過は順調と考えられます。
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