32歳の妊婦。妊娠36週の妊婦健康診査で、診察台にあお向けに寝て数分たったころ、…
32歳の妊婦。妊娠36週の妊婦健康診査で、診察台にあお向けに寝て数分たったころ、顔色が悪くなり、冷汗とめまいを訴えた。血圧は84/50 mmHgに下がっていた。最初に行う対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 直ちに昇圧薬を静脈内に注射する。姿勢を変えるだけで改善する病態であり、まず原因を取り除きます。
- ⑵ 子宮の収縮を抑える薬を点滴で始める。子宮収縮による症状ではなく、子宮収縮抑制薬では改善しません。
- ⑶ 左側を下にした横向きにする。大きくなった子宮が下大静脈を圧迫して心臓に戻る血液が減っています。左側を下にすると圧迫が外れます。
- ⑷ 頭を高くした座った姿勢に起こし、深呼吸を促す。急に起こすと脳への血流がさらに減り、めまいが強くなるおそれがあります。
- ⑸ 両脚を高く上げ、あお向けのまま様子を観察する。あお向けのままでは子宮による下大静脈の圧迫が続き、血圧は回復しにくくなります。
解説
体を左に傾けた横向きの姿勢をとらせるのが最も適切です。妊娠後期にあお向けになると、大きくなった子宮が背骨の右側を通る下大静脈を圧迫し、心臓に戻る血液が減って血圧が下がります。これを仰臥位低血圧症候群といい、左側を下にした横向きにすると圧迫が外れて速やかに回復します。あお向けのまま脚を上げても圧迫は続き、薬を使う前にまず姿勢を変えます。
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