研修医が、骨粗鬆症の85歳の女性に新しい治療薬を使うかどうかを考えている。その薬…
研修医が、骨粗鬆症の85歳の女性に新しい治療薬を使うかどうかを考えている。その薬で骨折が減ることを示した質の高い臨床試験を見つけたが、試験の参加者は60〜75歳で、重い腎臓病の人は除かれていた。この女性は腎機能が中等度に低下している。結果を目の前の患者に当てはめる際の考え方として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 対象者との違いと本人の希望をふまえ、本人と話し合って決める。研究の結果は、患者の状態の違い、本人の価値観、医療者の経験とあわせて当てはめるのが根拠に基づく医療です。
- ⑵ 製薬企業の説明資料に書かれた推奨に従って、投与の可否を決める。企業の資料は利益相反があり、患者個人への当てはめの判断の代わりにはなりません。
- ⑶ 試験の対象と年齢が違うので、この研究の結果は参考にせず決める。違いがあっても役立つ情報は含まれており、違いを考慮して活用するのが適切です。
- ⑷ 質の高い試験で効果が示されたので、試験と同じ量をそのまま始める。試験の対象と患者の状態が違うため、そのまま当てはめると害が生じるおそれがあります。
- ⑸ 本人の意向は聞かずに、指導医の過去の経験に基づいて方針を決める。医療者の経験も大切ですが、研究の根拠と患者の価値観を合わせて判断します。
解説
試験の対象者との違いと本人の希望をふまえ、使うかどうかを本人と話し合うのが最も適切です。根拠に基づく医療は、質の高い研究の結果を機械的に当てはめることではありません。研究の対象者と目の前の患者の年齢や合併症の違い、期待できる利益と害、本人の価値観や生活、医療者の経験を考え合わせて判断します。高齢で腎機能が落ちた人では、薬の量や副作用にも注意します。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。