29歳の初妊婦。妊娠34週の妊婦健康診査で、「最近、少し動くと息が上がる感じがす…
29歳の初妊婦。妊娠34週の妊婦健康診査で、「最近、少し動くと息が上がる感じがする」と話した。胸痛や咳はなく、脈拍、血圧、経皮的動脈血酸素飽和度に異常はない。妊娠後期の呼吸と体の生理的な変化として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 心臓から送り出す血液の量が減り、安静時の心拍数も遅くなる。妊娠中は循環血液量が増え、心拍出量と心拍数はいずれも増加します。
- ⑵ 1回の呼吸が深くなり、動脈血の二酸化炭素分圧は非妊時より低くなる。プロゲステロンが呼吸中枢を刺激して換気が増え、動脈血の二酸化炭素分圧は低めになります。
- ⑶ 腎臓に流れる血液が減り、血清クレアチニンが非妊時より高くなる。妊娠中は腎血流量と糸球体濾過量が増え、血清クレアチニンは低めになります。
- ⑷ 凝固因子の働きが弱まり、出血しやすく血栓はできにくい状態になる。妊娠中は凝固因子が増えて血液が固まりやすくなり、血栓症の危険が高まります。
- ⑸ 腸の動きが活発になり、便が速く通過するため下痢が起こりやすくなる。妊娠中はプロゲステロンの作用で腸の動きが鈍くなり、便秘になりやすくなります。
解説
1回の呼吸が深くなり、動脈血の二酸化炭素分圧が低くなるのが妊娠後期の生理的な変化です。プロゲステロンが呼吸中枢を刺激して1回換気量が増えるため、軽い息切れを自覚することがあります。このほか妊娠中は、心拍出量と心拍数の増加、腎血流量と糸球体濾過量の増加、凝固能の亢進、腸の動きの低下による便秘などがみられます。異常所見がなければ生理的な変化と説明します。
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