変更後の薬剤の薬局における取扱いに関し、法令に照らし正しいのはどれか。2つ選べ。
8 歳男児。アトピー性皮膚炎に対しステロイド軟膏を使用していたが、顔面の皮疹の改善が見られないため、今回より以下の処方に変更となり、患児は母親とともに処方箋を持って薬局を訪れた。服薬指導時に薬剤を見た母親から「薬の名前の横に劇と書いてあるけれど、大丈夫なのでしょうか。1 日1 回に減らして塗ってもよいですか。」との質問があった。(処方)タクロリムス水和物軟膏 0.03% 5 g1 回適量 1 日2 回 朝夕 顔面に塗布
変更後の薬剤の薬局における取扱いに関し、法令に照らし正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ かぎを施していない調剤棚に貯蔵することができる。かぎをかけて保管する義務は毒薬のみで、劇薬はかぎのない調剤棚に貯蔵できるため正しい記述です。
- ⑵ 本薬剤は、他の劇薬以外の物と区別して貯蔵しなければならない。劇薬は他の物と区別して貯蔵・陳列しなければならないため、正しい記述です。
- ⑶ 盗難にあったときは、都道府県知事に届け出なければならない。盗難時に都道府県知事への届出が義務付けられているのは麻薬などで、劇薬にはその規定はありません。
- ⑷ 患者に交付するときの薬袋に、白地に赤枠赤字で「劇」の文字を記載しなければならない。白地に赤枠赤字の表示は製品の直接の容器等への表示で、調剤した薬袋に記載する義務はありません。
- ⑸ 廃棄するときは、あらかじめ、都道府県知事に届け出なければならない。廃棄時に事前の届出が必要なのは麻薬などで、劇薬の廃棄に都道府県知事への届出は不要です。
解説
正解は⑴と⑵です。医薬品医療機器等法では、劇薬は他の物と区別して貯蔵・陳列しなければならないと定められていますが、かぎを施して保管する義務は毒薬にのみ課されています。そのため、劇薬であるタクロリムス軟膏は区別さえすれば、かぎのない調剤棚に貯蔵できます。盗難時や廃棄時に都道府県知事へ届け出る義務は麻薬などに課されるもので、劇薬にはありません。白地に赤枠赤字の「劇」表示は医薬品の直接の容器等への表示で、調剤した薬袋への記載義務はありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198929.html)を加工して作成