この男性の状況について質問をしたときに、防風通聖散の販売が適切であると薬剤師が判…
52 歳男性。身長 174 cm、体重 86 kg。仕事の都合で夕食の時間が遅くなることが多い。積極的に散歩をしているが、最近お腹が出てきて、皮下脂肪が気になるようになってきた。テレビで肥満に効く漢方薬の宣伝を見て、防風通聖散(注) を求めて薬局を訪れた。(注)防風通聖散:キキョウ、カンゾウ、オウゴン、ビャクジュツ、セッコウ、ダイオウ、マオウ、トウキ、シャクヤク、センキュウ、サンシシ、レンギョウ、ハッカ、ケイガイ、ボウフウ、ショウキョウ、カッセキ、ボウショウを含む
この男性の状況について質問をしたときに、防風通聖散の販売が適切であると薬剤師が判断できるのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 胃腸が弱い。ダイオウ・ボウショウなどの瀉下成分を含むため、胃腸が弱い人では下痢や腹痛を起こしやすく、適する根拠になりません。
- ⑵ 体力が充実している。防風通聖散は体力充実した人向けの処方であり、販売が適切と判断できる情報です。
- ⑶ 便秘がちである。便秘がちであることは効能「体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなもの」に合致するため適切です。
- ⑷ 低血圧である。低血圧は防風通聖散の適応判断の根拠ではありません。マオウを含むため循環器系への配慮はむしろ必要です。
- ⑸ 発汗傾向である。発汗傾向が著しい人は防風通聖散の使用に注意が必要とされ、販売が適切と判断できる情報ではありません。
解説
正解は⑵と⑶です。防風通聖散は「体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなもの」の肥満症などに用いる漢方薬です。ダイオウやボウショウといった瀉下作用をもつ生薬、交感神経刺激作用のあるマオウを含むため、体力が充実し便秘傾向の人であれば販売が適切と判断できます。一方、胃腸が弱い人では下痢や腹痛を起こしやすく、発汗傾向の強い人や体力の乏しい人には向きません。低血圧であることは適応判断の根拠になりません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198929.html)を加工して作成