心房細動の治療に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
心房細動の治療に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 除細動及び洞調律維持を目的として、リドカインが用いられる。リドカインはⅠb群抗不整脈薬で、主に心室性不整脈に用い、心房細動の除細動や洞調律維持には用いません。
- ⑵ 心拍数調節を目的として、アドレナリン β 受容体遮断薬が用いられる。β遮断薬は房室結節の伝導を抑えて心拍数を減らすため、心房細動のレートコントロールに用いられます。
- ⑶ WPW(Wolff-Parkinson-White)症候群を併発している場合には、ジゴキシンによる心拍数調節が推奨される。WPW症候群を伴う心房細動では、ジゴキシンが副伝導路の伝導を促進して心室細動を誘発するおそれがあるため避けます。
- ⑷ 非薬物療法として、カテーテルアブレーションが再発予防に用いられる。カテーテルアブレーションは心房細動の原因となる異常興奮を断つ非薬物療法で、再発予防に用いられます。
- ⑸ 脳塞栓症の合併予防には、主にアスピリンによる抗血小板療法が用いられる。心房細動に伴う脳塞栓症の予防には、DOACやワルファリンによる抗凝固療法が用いられ、アスピリンは推奨されません。
解説
正解は⑵と⑷です。心房細動の治療には、心拍数を調節するレートコントロールと、洞調律を維持するリズムコントロール、脳梗塞予防の抗凝固療法があります。心拍数調節にはβ遮断薬や非ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬、ジゴキシンが用いられ、再発予防の非薬物療法としてカテーテルアブレーションが行われます。リドカインは心室性不整脈に用いる薬です。WPW症候群ではジゴキシンが副伝導路の伝導を促進して危険なため避けます。脳塞栓症の予防には抗血小板薬ではなく抗凝固薬を用います。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198929.html)を加工して作成