副交感神経系に作用する薬物の作用機序に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選…
副交感神経系に作用する薬物の作用機序に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ ピロカルピンは、アセチルコリン M3 受容体を刺激して、毛様体筋を収縮させる。ピロカルピンはM3受容体を刺激して毛様体筋を収縮させ、房水流出を促進します。
- ⑵ アトロピンは、アセチルコリン M2 受容体を遮断して、洞房結節の活動電位の発生頻度を増加させる。アトロピンは洞房結節のM2受容体を遮断して、活動電位の発生頻度(心拍数)を増加させます。
- ⑶ ジスチグミンは、コリンエステラーゼを非可逆的に阻害して、膀胱排尿筋の収縮を増強する。ジスチグミンはコリンエステラーゼを可逆的に阻害します。非可逆的に阻害するのは有機リン化合物です。
- ⑷ ベタネコールは、アセチルコリン M1 受容体を遮断して、腸管平滑筋を弛緩させる。ベタネコールはムスカリン受容体刺激薬で、腸管や膀胱の平滑筋を収縮させます。
- ⑸ トロピカミドは、アセチルコリン M3 受容体を刺激して、気管支平滑筋を収縮させる。トロピカミドはムスカリン受容体遮断薬で、散瞳・調節麻痺を目的に点眼で用いられます。
解説
正解は⑴と⑵です。ピロカルピンはムスカリン受容体刺激薬で、M3受容体を介して瞳孔括約筋と毛様体筋を収縮させ、縮瞳と眼圧低下を起こし緑内障に用いられます。アトロピンは心臓のM2受容体を遮断して迷走神経の抑制を解き、洞房結節の発火頻度を増やして心拍数を増加させます。ジスチグミンはコリンエステラーゼを可逆的に阻害します。ベタネコールはムスカリン受容体刺激薬で消化管や膀胱の平滑筋を収縮させ、トロピカミドはムスカリン受容体遮断薬で散瞳薬として用いられます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198929.html)を加工して作成