化学物質の安全性評価に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
化学物質の安全性評価に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 化学物質の無毒性量(NOAEL)は、急性毒性試験から推定される。NOAELは主に反復投与(慢性)毒性試験などから求められ、急性毒性試験からではありません。
- ⑵ 遺伝毒性発がん物質の安全性評価の指標として、実質安全量(VSD)を用いる。閾値のない遺伝毒性発がん物質では、実質安全量(VSD)を評価の指標として用います。
- ⑶ 動物実験データから NOAEL が得られない場合に、ベンチマークドーズ(BMD)法が用いられることがある。NOAELが得られない場合などに、用量反応曲線から求めるベンチマークドーズ法が用いられます。
- ⑷ 許容一日摂取量(ADI)は、閾値がない化学物質に適用される指標である。ADIはNOAELを安全係数で割って求めるもので、閾値のある化学物質に適用されます。
- ⑸ 農薬の ADI は、ヒト及び生態系への影響を考慮して決められている。ADIはヒトが毎日摂取しても健康に影響のない量で、生態系への影響は考慮されていません。
解説
正解は⑵と⑶です。遺伝毒性発がん物質には閾値がないと考えられるため、生涯曝露による発がんリスクが10万分の1などの十分に低い値となる用量を実質安全量(VSD)として安全性評価に用います。また、動物実験からNOAELが得られない場合などには、用量反応曲線から一定の反応率を示す用量を求めるベンチマークドーズ法が用いられます。NOAELは主に反復投与毒性試験から求めます。ADIは閾値のある物質に適用され、農薬のADIはヒトの健康への影響のみを考慮します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198929.html)を加工して作成