患児と保護者に行う服薬指導として適切なのはどれか。2つ選べ。
10 歳男児。小学校では他の児童と比べ、忘れ物が多く、授業中も落ち着きがなく集中力が続かないと担任から指摘され、専門医を受診したところ、注意欠陥・多動性障害(ADHD)と診断された。環境調整や保護者への支援などを行ったが効果が不十分なため、以下の薬剤が開始されることになった。(処方)メチルフェニデート塩酸塩徐放錠18 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 14 日分
患児と保護者に行う服薬指導として適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ このお薬はかまずに服用してください。浸透圧を利用した放出制御型の徐放錠であり、かむと放出機構が壊れるため、かまずに服用します。
- ⑵ 便の中にお薬が見える場合は、薬が吸収されていない可能性があるため、すぐに連絡してください。錠剤の外殻は吸収されずに便中に排泄されることがありますが、薬は吸収されているため心配はいりません。
- ⑶ このお薬を飲むと食欲が低下することがあるため、症状がひどい場合は相談してください。メチルフェニデートでは食欲減退がよくみられるため、症状が強い場合は相談するよう伝えます。
- ⑷ このお薬の飲み忘れに気付いたら、何時でもかまいませんのでできるだけ早く服用してください。夕方以降に服用すると不眠の原因となるため、飲み忘れに遅く気づいた場合はその日は服用せず、翌朝から服用します。
- ⑸ このお薬は、用法・用量を守って服用していれば依存性は出現しません。メチルフェニデートは中枢神経刺激薬であり、用法・用量を守っていても依存性が生じる可能性があります。
解説
正解は⑴と⑶です。メチルフェニデート塩酸塩徐放錠は、浸透圧を利用して薬物を一定速度で放出する特殊な構造の製剤のため、かんだり割ったりせずにそのまま服用します。主な副作用に食欲減退があり、体重減少や成長への影響にも注意が必要なため、症状がひどい場合は相談するよう伝えます。外殻は吸収されずに便中に排泄されますが、問題はありません。不眠を避けるため午後に飲み忘れに気づいた場合は服用せず翌朝から再開し、依存性が生じる可能性もあることを説明します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198928.html)を加工して作成