前問で追加する薬物が有する作用機序はどれか。2つ選べ。
70 歳男性。身長165 cm、体重50 kg。1 年前に心筋梗塞を起こし、心室細動による心停止で救命救急センターに搬送され、心蘇生術を施し心機能が回復した。その後、意識消失発作を起こしたため、半年前に埋め込み型除細動器(ICD)(注)と以下の処方で治療を開始した。(注) 体に埋め込んで、致死的な不整脈を自動的に感知し、電気ショックを与えて心臓の動きを正常にもどす医療機器(処方)バイアスピリン錠100 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)クロピドグレル錠75 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)ビソプロロールフマル酸塩錠2.5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)カンデサルタン錠4 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 28 日分しかし、その後もICD が作動することがあり、医師は心室性不整脈予防のための追加薬を検討している。
前問で追加する薬物が有する作用機序はどれか。2つ選べ。
- ⑴ 可溶性グアニル酸シクラーゼを活性化する。可溶性グアニル酸シクラーゼの活性化は、ニトログリセリンなど硝酸薬やリオシグアトの作用です。
- ⑵ アデノシンA1 受容体を刺激する。アデノシンA1受容体刺激は、ATP製剤(アデノシン)による房室伝導抑制の機序です。
- ⑶ アセチルコリンM2 受容体を遮断する。M2受容体遮断はアトロピンなどの作用で、徐脈の治療に用いられます。
- ⑷ L 型Ca²⁺ チャネルを遮断する。アミオダロンはK⁺チャネル遮断に加え、L型Ca²⁺チャネル遮断作用も併せもちます。
- ⑸ K⁺ チャネルを遮断する。K⁺チャネルを遮断して活動電位持続時間と不応期を延長することが、アミオダロンの主な作用です。
解説
正解は⑷と⑸です。アミオダロンはクラスⅢ群抗不整脈薬に分類され、主な作用はK⁺チャネルの遮断による活動電位持続時間と不応期の延長です。加えて、Na⁺チャネル遮断、L型Ca²⁺チャネル遮断、β受容体遮断など複数の作用をもつことが特徴で、そのため心室性不整脈に高い有効性を示します。可溶性グアニル酸シクラーゼの活性化は硝酸薬、アデノシンA1受容体刺激はアデノシン、M2受容体遮断はアトロピンなどの作用です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成