薬剤師は母親にメナテトレノン投与によって、あるビタミンを補充できることを説明した…
乳児(生後1 ケ月、女児)を連れた母親が、女児の1 ケ月検診を受けた後に、女児が服用している薬について相談したいことがあるということで、かかりつけ薬局に来局した。女児の出生時の体重は2,940 g であり、母乳栄養で現在は3,890 g である。女児は、メナテトレノンシロップ1 mL を哺乳確立時、生後1 週目(産科退院時)、今回と合計3 回内服している。母親は、女児へのメナテトレノン投与の理由について薬剤師に質問をした。
薬剤師は母親にメナテトレノン投与によって、あるビタミンを補充できることを説明した。このビタミンが新生児や幼若乳児で不足する理由として、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ 胎盤を通過しにくいため。ビタミンKは胎盤を通過しにくく、出生時の体内貯蔵量が少ないことは不足の理由として正しい記述です。
- ⑵ 母乳中の含有量が少ないため。母乳中のビタミンK含有量は少なく、母乳栄養児で欠乏しやすいことは正しい記述です。
- ⑶ 胆汁分泌が低下している場合には、吸収されにくいため。ビタミンKは脂溶性で、吸収に胆汁酸が必要なため、胆汁分泌低下時に吸収されにくいのは正しい記述です。
- ⑷ 新生児や乳児は代謝及び排泄が亢進しているため。新生児・乳児でビタミンKの代謝や排泄が亢進しているという事実はなく、不足の理由として誤りです。
- ⑸ 新生児と乳児は、腸内細菌叢が未発達であるため。ビタミンK2を産生する腸内細菌叢が未発達であることは、不足の理由として正しい記述です。
解説
正解は⑷です。メナテトレノンで補うのはビタミンKです。新生児や幼若乳児がビタミンK不足に陥りやすいのは、ビタミンKが胎盤を通過しにくく出生時の蓄えが少ないこと、母乳中の含有量が少ないこと、ビタミンKを産生する腸内細菌叢が未発達であることによります。また脂溶性ビタミンのため、胆汁分泌が低下すると吸収されにくくなります。代謝や排泄の亢進は不足の理由として挙げられておらず、⑷が誤りです。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成