薬剤師が母親へ行った説明内容として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
乳児(生後1 ケ月、女児)を連れた母親が、女児の1 ケ月検診を受けた後に、女児が服用している薬について相談したいことがあるということで、かかりつけ薬局に来局した。女児の出生時の体重は2,940 g であり、母乳栄養で現在は3,890 g である。女児は、メナテトレノンシロップ1 mL を哺乳確立時、生後1 週目(産科退院時)、今回と合計3 回内服している。母親は、女児へのメナテトレノン投与の理由について薬剤師に質問をした。
薬剤師が母親へ行った説明内容として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ くる病の発症リスクを軽減するため。くる病の予防に関係するのはビタミンDであり、ビタミンK2のメナテトレノンではありません。
- ⑵ 黄疸等の肝障害リスクを軽減するため。メナテトレノンは黄疸や肝障害の予防を目的とした薬ではありません。
- ⑶ 頭蓋内出血等の出血リスクを軽減するため。ビタミンK欠乏による頭蓋内出血などの出血を予防するため、新生児・乳児にメナテトレノンを投与します。
- ⑷ 神経管閉鎖障害のリスクを軽減するため。神経管閉鎖障害の予防に関係するのは、妊娠前から妊娠初期の母親の葉酸摂取です。
- ⑸ アレルギーの発症リスクを軽減するため。メナテトレノンはアレルギーの発症予防を目的に投与されるものではありません。
解説
正解は⑶です。新生児や乳児はビタミンKが胎盤を通りにくく、腸内細菌叢も未熟で、母乳中のビタミンK含量も少ないため、ビタミンK欠乏性出血症を起こしやすくなります。特に母乳栄養児では生後1か月前後に頭蓋内出血を起こすことがあり、重い後遺症につながります。メナテトレノン(ビタミンK2)シロップは、凝固因子の生成に必要なビタミンKを補い、この出血を予防する目的で、出生後、退院時、1か月健診時などに投与されます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成