食中毒の原因となる微生物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
食中毒の原因となる微生物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 黄色ブドウ球菌が産生する毒素は、100 ℃で30 分間加熱しても毒性を失わない。黄色ブドウ球菌のエンテロトキシンは耐熱性で、100 ℃・30分の加熱でも毒性を失いません。
- ⑵ ボツリヌス菌は、低酸素状態ではボツリヌス毒素を産生しない。ボツリヌス菌は偏性嫌気性菌で、缶詰や真空包装食品などの低酸素状態で増殖して毒素を産生します。
- ⑶ 腸管出血性大腸菌は、酸に抵抗性を示し、腸管でベロ毒素を産生する。腸管出血性大腸菌は酸に抵抗性を示し、腸管内でベロ毒素を産生して出血性大腸炎などを起こします。
- ⑷ セレウス菌の嘔吐型食中毒の原因となる毒素は、100 ℃で30 分間の加熱で毒性を失う。セレウス菌の嘔吐型毒素セレウリドは耐熱性で、100 ℃・30分の加熱でも失活しません。
- ⑸ エルシニア・エンテロコリチカは、4 ℃の低温条件下では発育できない。エルシニア・エンテロコリチカは低温細菌で、4 ℃の冷蔵条件下でも発育できます。
解説
正解は⑴と⑶です。黄色ブドウ球菌が産生するエンテロトキシンは耐熱性で、100 ℃で30分間加熱しても毒性を失わないため、菌が死滅しても食中毒を起こし得ます。腸管出血性大腸菌は胃酸に抵抗性があり少量の菌で感染が成立し、腸管でベロ毒素(志賀毒素)を産生して出血性大腸炎や溶血性尿毒症症候群を起こします。ボツリヌス菌は偏性嫌気性菌で低酸素状態で毒素を産生し、セレウス菌の嘔吐毒セレウリドは耐熱性で、エルシニアは4 ℃でも増殖できます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成