今回の定期水質検査の結果に基づく学校薬剤師の説明として誤っているのはどれか。1つ…
7 月某日、小学校で学校薬剤師が屋外プールの定期水質検査を行うことになった。プールは上から見て図に示すような長方形で縦25 m × 横15 m の大きさである。プール端の水深は約0.9 m、中央に向かって徐々に深くなり、中央部の水深は約1.2 m である。ABC採水は図中の3 点(A、B、C)、水面下20 cm で、プール使用開始前に実施した。一部の検査は外部の検査機関に依頼した。今回の定期水質検査の結果は下表のとおりであった。検査結果検査項目A B CpH 7.4 7.3 7.2遊離残留塩素(mg/L) 0.3 0.3 0.2濁度(度) 2 2 2一般細菌(CFU/mL) 90 80 85過マンガン酸カリウム消費量(mg/L) 11 10 10大腸菌 + - + - + -
今回の定期水質検査の結果に基づく学校薬剤師の説明として誤っているのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ pH は基準を満たしています。説明は正しいです。pHは基準の5.8以上8.6以下の範囲に入っています。
- ⑵ 遊離残留塩素は基準を満たしていないので、塩素消毒を強化する必要があります。説明は正しいです。遊離残留塩素は0.4 mg/L以上が基準で、0.2〜0.3 mg/Lでは不足しています。
- ⑶ 表の検査項目に加え、総トリハロメタンにも基準が定められています。説明は正しいです。プール水には総トリハロメタンについても基準が定められています。
- ⑷ 過マンガン酸カリウム消費量は、主に有機物による汚染の指標として用いられています。説明は正しいです。過マンガン酸カリウム消費量は主に有機物による汚染の指標です。
- ⑸ 一般細菌が検出されたので、プールの使用を中止してください。誤りです。一般細菌の基準は200 CFU/mL以下で、80〜90 CFU/mLは基準内のため中止の必要はありません。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。学校環境衛生基準では、プール水の一般細菌は1 mL中200コロニー以下とされており、検出された80〜90 CFU/mLは基準内です。検出されたことだけを理由に使用を中止させる説明は誤りです。そのほかの説明は正しく、pHは5.8〜8.6の基準を満たし、遊離残留塩素は0.4 mg/L以上(1.0 mg/L以下が望ましい)の基準に満たないため消毒の強化が必要です。総トリハロメタンにも基準が設けられ、過マンガン酸カリウム消費量は有機物による汚染の指標として12 mg/L以下と定められています。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198925.html)を加工して作成