完全アゴニストの濃度-反応曲線(曲線A)に関連する記述として、正しいのはどれか。…
完全アゴニストの濃度-反応曲線(曲線A)に関連する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、各薬物は同一の受容体にのみ作用し、また、余剰受容体は存在しないものとする。
- ⑴ 部分アゴニストは、完全アゴニストによる最大反応には影響せず、曲線Aを低濃度側に平行移動させる。部分アゴニストは受容体を占有して完全アゴニストと競合するため、曲線は低濃度側ではなく高濃度側へ移ります。
- ⑵ 競合的アンタゴニストは、受容体に可逆的に結合し、曲線Aを高濃度側に平行移動させる。競合的アンタゴニストは可逆的に結合し、最大反応を変えずに曲線を高濃度側へ平行移動させます。
- ⑶ 非競合的アンタゴニストは、完全アゴニストによる最大反応には影響せず、曲線Aを高濃度側に平行移動させる。余剰受容体がない場合、非競合的アンタゴニストは最大反応を低下させます。
- ⑷ 逆アゴニストは、曲線Aを低濃度側に平行移動させる。逆アゴニストは受容体を占有してアゴニストと競合するため、曲線は高濃度側へ移ります。
- ⑸ 完全アゴニストに化学修飾を加え、内活性は変えずに受容体に対する親和性だけを上げると、その濃度-反応曲線は、曲線Aより低濃度側に位置する。内活性が同じで親和性が高ければ、より低い濃度で同じ反応が得られ、曲線は低濃度側に位置します。
解説
正解は⑵と⑸です。競合的アンタゴニストはアゴニストと同じ部位に可逆的に結合するため、アゴニストの濃度を上げれば最大反応に達し、濃度-反応曲線は高濃度側へ平行移動します。また内活性を変えずに親和性だけを上げると、より低い濃度で同じ反応が得られるため曲線は低濃度側へ移ります。非競合的アンタゴニストは最大反応を低下させ、部分アゴニストや逆アゴニストを併用すると、完全アゴニストの曲線はむしろ高濃度側へ移るため低濃度側への平行移動にはならないと理解します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198925.html)を加工して作成