以下は骨肉腫に対するメトトレキサート・ホリナート救援療法の初日の処方例である。副…
以下は骨肉腫に対するメトトレキサート・ホリナート救援療法の初日の処方例である。副作用回避の目的で用いる薬剤Aとして最も適切なのはどれか。1つ選べ。処方1 ) 9:00 静注 グラニセトロン注0.04 mg/kg生理食塩液10 mL処方2 ) 9:30~9:45 点滴静注 A処方3 ) 10:00~16:00 点滴静注 メトトレキサート注 12 g/m²7%炭酸水素ナトリウム注80 mL生理食塩液500 mL―以下、省略―
- ⑴ アセタゾラミドナトリウム注アセタゾラミドは尿をアルカリ化してメトトレキサートの尿細管での析出を防ぎ、腎障害を予防します。
- ⑵ ピペラシリンナトリウム注ピペラシリンはペニシリン系抗菌薬で、メトトレキサートの排泄を遅らせるおそれがあり、予防目的には用いません。
- ⑶ フィルグラスチム(遺伝子組換え)注フィルグラスチムは好中球減少に用いるG-CSF製剤で、投与初日の副作用回避目的の前投与薬ではありません。
- ⑷ フロセミド注フロセミドは尿を酸性化しうるため、メトトレキサートの析出を助長するおそれがあり避けます。
- ⑸ メスナ注メスナはイホスファミドやシクロホスファミドによる出血性膀胱炎の予防薬です。
解説
正解は⑴です。メトトレキサート大量療法では、メトトレキサートやその代謝物が酸性尿中で結晶化し、尿細管に析出して腎障害を起こすことがあります。これを防ぐため、炭酸水素ナトリウムとともにアセタゾラミドを投与して尿をアルカリ化し、十分な輸液で尿量を確保します。フロセミドなどのループ利尿薬は尿を酸性化しうるため避けます。ホリナートは正常細胞を救援する目的で投与され、メスナはイホスファミドの出血性膀胱炎予防、フィルグラスチムは好中球減少対策の薬です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198925.html)を加工して作成