この患者の妻に対する薬剤師の指導の内容として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
62 歳男性。パーキンソン病にて治療をしていたところ、症状が進行し嚥下が困難になったので、経管投与が開始となった。この患者の妻が薬局に以下の処方箋を持参した。処方箋を受け取った薬剤師は、医師に簡易懸濁法で投与することを提案したところ受け入れられた。薬剤師は、妻に簡易懸濁法による投与方法について指導することにした。なお、今回の処方薬はすべて簡易懸濁法により投与可能である。(処方1 )ビペリデン塩酸塩錠1 mg 1 回1 錠(1 日2 錠)1 日2 回 朝夕食後 14 日分(処方2 )レボドパ・ベンセラジド塩酸塩錠 1 回1 錠(1 日3 錠)1 日3 回 朝昼夕食後 14 日分(処方3 )ランソプラゾールカプセル15 mg 1 回1 カプセル(1 日1 カプセル)1 日1 回 朝食後 14 日分
この患者の妻に対する薬剤師の指導の内容として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ 朝は処方1 ~3 までの薬剤を、夕は処方1 と2 の薬剤を、まとめて懸濁してください。簡易懸濁法では、同じ時点に投与する薬剤をまとめて温湯に入れて懸濁させます。
- ⑵ 処方3 の薬剤はカプセルを外してから、懸濁してください。簡易懸濁法ではカプセルは外さず、そのまま温湯に入れてカプセルを溶かして懸濁させます。
- ⑶ 処方1 と2 の薬剤は粉砕してから、懸濁してください。簡易懸濁法は錠剤を粉砕せずにそのまま温湯で崩壊させる方法で、粉砕は不要です。
- ⑷ 懸濁には、90 ℃以上の熱いお湯を用いてください。懸濁には約55℃の温湯を用います。90℃以上では薬剤の変性などのおそれがあります。
- ⑸ 薬剤が溶解したのを確認してから、投与してください。簡易懸濁法では薬剤は崩壊・懸濁した状態で投与し、溶解を確認する必要はありません。
解説
正解は⑴です。簡易懸濁法では、錠剤を粉砕したりカプセルを開封したりせず、1回に投与する薬剤をまとめて約55℃の温湯に入れ、10分ほど置いて崩壊・懸濁させてから経管投与します。このため、朝は処方1〜3、夕は処方1と2の薬剤をそれぞれまとめて懸濁するよう指導します。熱すぎる湯は薬剤の変性や腸溶性の喪失を招くおそれがあり、薬剤は溶解ではなく崩壊・懸濁した状態で投与します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198924.html)を加工して作成