この患者の「服用回数・服用錠数が多くて面倒だと感じている」ことに関して、アドヒア…
40 歳男性。以下の処方箋を持って来局した。今回、初めての来局で、面談したところ、患者はこれまでも同じ薬を他の薬局で調剤してもらい服用しているとのことであった。この薬局では初回の調剤であったので、薬剤師は調剤した日の14 日後に、この患者に電話をして服薬状況などについて確認した。その際、実は、服用回数・服用錠数が多くて面倒だと感じていることが判明した。また、患者から、これまでも同じ薬を飲んでいるので、薬の変更がない場合には薬の説明やその説明書、薬袋は不要であるとの申し出があった。(処方)メトホルミン塩酸塩錠250 mg 1 回1 錠(1 日3 錠)1 日3 回 朝昼夕食後 30 日分オルメサルタン口腔内崩壊錠10 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 30 日分アトルバスタチン口腔内崩壊錠10 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 夕食後 30 日分
この患者の「服用回数・服用錠数が多くて面倒だと感じている」ことに関して、アドヒアランスに懸念があると考えた薬剤師の対応として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 医師に対し、服薬情報提供書を用いて、アドヒアランスに懸念があることを情報提供した。服薬情報提供書を用いて、アドヒアランスに懸念があることを医師に情報提供するのは適切です。
- ⑵ 医師に電話で照会を行い、前回の処方について遡って処方内容を変更してもらった。すでに調剤・交付した前回の処方内容を遡って変更してもらうことはできません。
- ⑶ 患者に対し、服用を忘れた場合は、次回服用時に2 回分まとめて服用するよう指導した。飲み忘れた分を次回に2回分まとめて服用すると、低血糖や過量投与のおそれがあり不適切です。
- ⑷ 患者に対し、次回受診時に残薬調整をするので、余った薬を持参するように指導した。残薬を持参してもらい、実際の服用状況の把握と残薬調整に役立てるのは適切です。
- ⑸ 患者に対し、次回受診時までは、患者の判断で服用量を調整して服用すれば良いと指導した。患者の判断で服用量を調整させるのは危険で、不適切な指導です。
解説
正解は⑴と⑷です。服用回数や錠数の多さからアドヒアランスに懸念がある場合、薬剤師は服薬情報提供書(トレーシングレポート)を用いて医師に情報提供し、配合剤への変更や服用回数の見直しなどの検討につなげます。また、実際の服用状況を把握し残薬を調整するため、次回受診時に余った薬を持参するよう指導します。飲み忘れた分をまとめて飲むことや自己判断での量の調整は危険です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198924.html)を加工して作成